子育て世帯にとって、医療費がいつまで・いくら無料かは住む場所を選ぶうえで大きなポイントですよね。
東京都のこども医療費助成は全国でもトップクラスに手厚い一方で、「23区」と「多摩地域」で差があるのが実情です。この記事で市区別の違いを整理します。
※情報は2026年6月時点です。制度は変わるため、最終的には各区市町村の公式サイトでご確認ください。
結論:23区は高校生まで「完全無料」、差が出るのは多摩地域
先に結論です。
- 23区:すべての区が所得制限なし・自己負担なしで、高校生年代まで医療費が完全無料。区による差はありません。
- 所得制限は撤廃済み:東京都が高校生(マル青)は2025年4月、乳幼児・小中学生(マル乳・マル子)は2025年10月に所得制限を撤廃。今では都内全域で所得制限なしです(※一部の市の古い案内ページには所得制限の記載が残っていますが、現在は撤廃済み)。
- 残る唯一の差は「通院1回200円の自己負担」。23区と多摩10市は完全無料、多摩12市は通院1回200円が残ります(残り4市は公式未確認・要確認)。2024年・2025年と無料化が年々広がっています。
つまり2026年の東京都は「所得制限の格差」はほぼ消え、差は多摩の一部で通院200円がかかるかどうかに絞られています。
東京都のこども医療費助成のしくみ(マル乳・マル子・マル青)
東京都の助成は、年齢で3つに分かれています。
| 医療証 | 正式名称 | 対象 |
|---|---|---|
| マル乳 | 乳幼児医療費助成 | 0歳〜小学校入学前 |
| マル子 | 義務教育就学児医療費助成 | 小学生・中学生 |
| マル青 | 高校生等医療費助成 | 高校生年代(15歳の4月〜18歳の3月末)/2023年度開始 |
都の基準(ベース)では、マル子・マル青に「通院1回あたり最大200円の自己負担」があり、かつては所得制限もありました。
ただし所得制限は段階的に撤廃され、高校生等(マル青)は2023年10月、乳幼児・小中学生(マル乳・マル子)は2025年10月に都が所得制限を撤廃。これにより、今では都内ほぼ全域で所得制限なしになっています。
残るポイントは「通院1回200円の自己負担」。これは都の基準に対して各区市町村が独自財源で上乗せ(200円をゼロにする)できるもので、ここが市区ごとの差になります。
23区:全区が「所得制限なし・自己負担なし」で完全無料
23区は、特別区長会が足並みをそろえ、2023年度から区の自主財源で上乗せ。その結果、23区すべてで所得制限なし・通院の自己負担なし・高校生年代まで完全無料となっています。
対象(23区すべて共通): 千代田区・中央区・港区・新宿区・文京区・台東区・墨田区・江東区・品川区・目黒区・大田区・世田谷区・渋谷区・中野区・杉並区・豊島区・北区・荒川区・板橋区・練馬区・足立区・葛飾区・江戸川区
→ 23区内ならどこに住んでも、子どもの医療費は高校生まで実質0円(保険診療の窓口負担分)。区選びで医療費に差はつきません。
多摩地域:差は「通院200円の自己負担」だけになった(2026年最新)
2023年は「多摩26市が所得制限の有無で真っ二つ」と報じられましたが、その後の都の所得制限撤廃で状況は前進。2026年時点では所得制限の差はほぼ解消し、残る違いは通院1回200円の自己負担があるかどうかだけになっています。
注目すべきは、2024年10月・2025年10月に多くの市が相次いで200円を撤廃していること。完全無料化が年々広がっています。以下は各市の公式ページで確認した2026年6月時点の状況です。
| 区分 | 対象市 | 通院の自己負担 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 完全無料 | 立川・三鷹 | なし | 2023年10月に200円撤廃 |
| 完全無料 | 調布 | なし | 2023年4月に撤廃 |
| 完全無料 | 昭島・東大和 | なし | 2024年10月に撤廃 |
| 完全無料 | 福生・狛江 | なし | 2025年10月に撤廃 |
| 完全無料 | 武蔵野・府中・西東京 | なし | — |
| 200円あり | 八王子・町田・小平・青梅・小金井・国分寺・国立・清瀬・東久留米・多摩・羽村・東村山 | 通院1回200円 | 入院・調剤は無料/所得制限は撤廃済み |
| 要確認 | 日野・武蔵村山・あきる野 | (民間データでは無料) | 公式未確認 |
| 要確認 | 稲城 | (民間データでは200円) | 公式未確認 |
200円ありの市も「就学前は無料、小学生(または小4)以降が通院1回200円」というパターンが多く、入院・調剤(薬代)は無料です。
⚠️ 「完全無料10市」「200円12市」は各市の公式ページで確認済みです(2026年6月時点)。残り4市は公式ページが取得できず未確定のため、必ず各市公式でご確認ください。制度は毎年変わるので、引っ越し前には対象の市の「子ども医療費助成(マル青)」公式ページで最終確認を。
チェックすべき3つのポイント(どの市区でも共通)
引っ越し先や今の自治体を見るときは、この3点だけ押さえればOKです。
| チェック項目 | 見るポイント | 23区 | 多摩地域 |
|---|---|---|---|
| 対象年齢 | 高校生年代(マル青)まで助成があるか | ◎ あり | ◎ あり |
| 所得制限 | 保護者の所得で対象外にならないか | なし | なし(撤廃済み) |
| 自己負担 | 通院1回200円などの負担があるか | なし | 市による(無料 or 200円) |
23区はこの3点すべてクリア(完全無料)。多摩は「自己負担」だけが市によって変わる、と覚えておくと分かりやすいです。
よくある質問
Q. 23区なら本当にどこでも高校生まで無料ですか? A. はい。23区は全区が所得制限なし・自己負担なしで高校生年代まで完全無料です(保険診療の窓口負担分)。
Q. 多摩地域は無料ではないのですか? A. 所得制限はほぼ撤廃され、差は「通院1回200円の自己負担」だけになりました。立川・武蔵野・三鷹・府中・調布・昭島・東大和・福生・狛江・西東京の10市は完全無料、八王子・町田・小平・多摩など12市は通院200円が残ります(薬代・入院は無料)。年々無料化が広がっています。
Q. 引っ越すと医療証は引き継げますか? A. 自治体をまたぐ場合は転入先で申請し直すのが基本です。医療証(マル乳・マル子・マル青)は毎年10月1日が更新日です。
まとめ
東京都のこども医療費助成は、23区なら所得制限なし・自己負担なしで高校生まで完全無料。多摩地域も都の所得制限撤廃で格差は縮まり、2026年は残る違いが「通院1回200円の自己負担」だけになりました。公式確認では完全無料が23区+多摩10市、通院200円が残るのが多摩12市(残り4市は要確認)。しかも毎年無料化が広がっています。住まい選びで多摩の市を検討するなら、その市の自己負担の有無を公式で確認しましょう。
関東甲信越の他県や、県レベルの給付金・保育料支援との比較は、こちらの記事でまとめています → 関東甲信越の子育て支援を比較【2026】
出典
- 東京都福祉局 高校生等医療費の助成(マル青) https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/seikatsu/josei/maruao
- 東京都福祉局 マル乳・マル子・マル青医療証の更新 https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/about/soshiki/seifuku/iryojyosei/oshirase/marunyukokoushin
- 東京新聞 23区が高校生まで医療費無料に(所得制限なし) https://www.tokyo-np.co.jp/article/184835
- 日本経済新聞 東京都の子供医療費、所得制限全廃へ(2025年10月にマル乳・マル子も撤廃) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC06BNI0W4A900C2000000/
- 東京すくすく 高校生の医療費無償化、多摩26市は真っ二つ(2023年の経緯) https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/life/60995/
- 生活ガイド/goo住宅・不動産 東京都の子ども医療費助成<通院>一覧(市区別の目安。公式と照合に使用) https://house.goo.ne.jp/chiiki/kurashi/tsuuin/tokyo.html
- 八王子市 高校生等医療費助成制度(マル青) https://kosodate.city.hachioji.tokyo.jp/soshiki/kosodateshienka/kosodateshienka_shomu_kyufu_jidoteatenyukotanto_hitorioyatanto/2449.html
- 町田市 高校生等医療費助成制度(マル青) https://kosodate-machida.tokyo.jp/soshiki/4/1/2/11199.html
- 小平市 高校生等医療費助成制度(マル青) https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/101/101748.html
- 武蔵野市 子どもの医療費助成(マル乳・マル子・マル青) https://www.city.musashino.lg.jp/shussan_kodomo_kyoiku/kodomo_kosodate/teate_josei/kodomokatei/1006716.html
多摩 各市公式(マル青/子ども医療費助成・確認済み)
- 立川市 https://www.city.tachikawa.lg.jp/kosodatesuishin/kosodate/kosodate/koukouseiiryouhijyosei.html
- 三鷹市 https://www.city.mitaka.lg.jp/c_service/097/097730.html
- 調布市 https://www.city.chofu.lg.jp/050030/p029008.html
- 東大和市 https://www.city.higashiyamato.lg.jp/kosodatekyoiku/kosodate/1003193/1007300.html
- 福生市 https://www.city.fussa.tokyo.jp/life/child/rearing/1017042.html
- 狛江市 https://komae-kosodate.net/article_docs/815.html
- 西東京市 https://www.city.nishitokyo.lg.jp/kosodate/teate_zyosei/kodomonoiryouhi.html
- 青梅市 https://www.city.ome.tokyo.jp/soshiki/33/61976.html
- 小金井市 https://www.city.koganei.lg.jp/smph/kosodatekyoiku/N84/iryohi/maruao.html
- 国分寺市 https://www.city.kokubunji.tokyo.jp/kurashi/kodomo/teate/1012498/1029281.html
- 国立市 https://www.city.kunitachi.tokyo.jp/soshiki/Dept04/Div02/Sec01/gyomu/0244/0247/8597.html
- 清瀬市 https://www.city.kiyose.lg.jp/kosodatekyouiku/kosodatehojo/jidouhojo/1005266/1005271.html
- 東久留米市 https://www.city.higashikurume.lg.jp/kurashi/kosodate/teate/1021559.html
- 多摩市 https://www.city.tama.lg.jp/kosodate/1008019/1008028/1010406.html
- 羽村市 https://www.city.hamura.tokyo.jp/0000016989.html
- 東村山市 https://www.city.higashimurayama.tokyo.jp/kosodate/hojo/kosodate/koukouseiiryouhi.html
- (要確認)日野市・武蔵村山市・あきる野市・稲城市は各市公式でご確認ください


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