東京都23区の出産祝い金・給付金を比較【2026年】赤ちゃんファーストと区独自制度を整理

子育てナレッジ

「東京都って出産すると10万円もらえて、赤ちゃんファーストでも10万円相当……」というのは聞いたことがあっても、そこから先の「区独自の上乗せ」や「バースデーサポートの受け取り時期」まで把握している人は少ないのではないでしょうか。実際に調べてみると、区によって制度の金額だけでなく、対象になる時点や条件まで違うことが分かりました。3人の子育て中の我が家でも、こうした制度は「あとで調べよう」と思っているうちに申請期限が過ぎそうになるので、2026年9月時点の情報を整理しておきます。

※情報は2026年9月時点のものです。制度は年度ごとに変わるため、最終的には各区の公式サイトでご確認ください。

結論:国・都の給付に、区市町村が実施するバースデーサポートと区独自制度が乗る

先に結論です。

  • 出産でもらえるお金は、国の妊婦のための支援給付+東京都の赤ちゃんファースト(都が直接実施)+バースデーサポート(東京都の事業だが、実施主体は区市町村)の3階建てが基本になります。東京都公式も、バースデーサポートは「区市町村において実施」し、支援条件・支援金額は自治体によって異なると明記しています。
  • 23区では、国の給付・赤ちゃんファーストに加え、バースデーサポートも実施されています。報道によれば2025年度からは必須事業となり全自治体で実施されているとされていますが、支給時期・金額・条件は区によって異なります(後述の一覧表を参照)。
  • これとは別に、区が独自に実施している現金給付・出産費用助成が、今回確認できた範囲で7区(千代田区・港区・足立区・世田谷区・台東区・練馬区・目黒区)あります。中身は「実費補填型」と「一律現金型」の2タイプです。
  • 中央区のように、現金以外の商品券・タクシー券などの独自の祝い品を実施している区もあります。この記事では現金給付・実費助成を中心に比較し、商品券・ギフト系の制度は別枠で扱います。

東京都内 出産祝い金の全体像(2026年)

内容金額の目安実施主体
① 国妊婦のための支援給付妊娠の認定後5万円+妊娠している子どもの人数×5万円(単胎なら合計10万円)国(全国共通)
② 都赤ちゃんファースト(+赤ちゃんファースト+)通常10万円相当/2026年1月1日〜2027年3月31日出生かつ出生時点で都内住所の場合は13万円相当東京都
③ 都の事業・区市町村が実施バースデーサポート第1子6万円・第2子7万円・第3子以降8万円相当が基準(渋谷区など増額する区もあり)東京都の事業だが、実施は区市町村ごと。支給時期・金額・条件は自治体で異なる
④ 区独自現金給付・出産費用助成(下表)上限2万〜31万円千代田区・港区・足立区・世田谷区・台東区・練馬区・目黒区で確認
④ 区独自(現金以外)祝い品・商品券等中央区の例:新生児誕生祝品5万円分、出産支援祝品1万2,000円分など中央区で確認(他区は未確認)

①国の給付と②赤ちゃんファーストは対象条件を満たせば利用でき、③バースデーサポートも23区で実施されています。ただし、③の支給時期・金額・条件は区ごとに異なります。④はそこにさらに乗る区独自の上乗せです。

バースデーサポートの支給時期一覧(23区)

東京すくすく(2025年7月公開、2025年6月時点の取材)の情報を出発点に、23区すべての支給時期を区公式サイトで直接確認しました(大田区のみ、2025年1月生まれ以降は1歳に統合という制度変更があったため注記しています)。なお品川区・中野区・足立区の公式ページは最終更新日が2025年のままですが、2026年9月時点でも同じ内容が掲載されていることを確認しています。

支給時期
1歳時点文京区・墨田区・江東区・品川区・目黒区・大田区・世田谷区・渋谷区・中野区・豊島区・北区・板橋区・練馬区・足立区・江戸川区
1歳6か月時点新宿区・荒川区・葛飾区
2歳時点千代田区・中央区・港区・台東区・杉並区

※大田区は2025年1月1日以降生まれの子から、1歳時点で第1子6万円・第2子7万円・第3子以降8万円分をまとめて支給する制度に変更されました。2024年12月31日以前生まれの子は、従来どおり1歳・2歳の2回に分けて支給されます(大田区には「ファーストバースデーサポート」「セカンドバースデーサポート」という2つの事業名があります)。

支給時期以外にも、区によって条件が異なります。たとえば新宿区は「1歳6か月児健康診査を受診し、かつ3歳になるまでにアンケートを提出すること」が条件で、令和5年4月以降生まれは6万〜8万円、それ以前生まれは1万〜3万円と出生時期によって金額も変わります。渋谷区は2026年4月以降生まれについて10万円相当に増額されています。所得制限を含め、正確な条件はお住まいの区の公式サイトでご確認ください。

区独自の現金給付・出産費用助成が確認できた区

上記①〜③に加えて、区が独自に実施している現金給付・出産費用助成です。本記事で「現金給付・出産費用助成」として確認できたのは7区で、他の区にも本記事で未確認の制度(商品券・ギフト型を含む)がある可能性があります。

タイプ金額の目安内容
千代田区実費補填型最大31万円出産費用の実費-出産育児一時金の自己負担分を補填。双子以上でも上限31万円
港区実費補填型最大31万円(双子29万円・三つ子27万円)同上。出産人数で上限額が変動
足立区実費補填型上限10万円(子1人につき/双子なら20万円)同上。国の一時金50万円への上乗せとして報道あり
世田谷区一律現金型5万円(子1人につき)出産費用の一部を一律定額で助成。バースデーサポート(③)とは別制度で、両方受け取れる
台東区一律現金型5万円(一律)所得制限なし。産婦本人が申請、出産した区民全員が対象
練馬区一律現金型(多子限定)10万円第3子以降の出生のみが対象。出生日前から1年以上区内に住民登録していることなどの条件あり
目黒区一律現金型2万円(新生児1人につき)「新生児誕生祝金」。公式サイトに**「お子さまが生まれた後に、目黒区へ転入された世帯は目黒区新生児誕生祝金の対象外です」**と明記

この表は、実費補填・一律現金など金額を比較しやすい制度に絞っています。中央区では現金給付ではなく、新生児誕生祝品として5万円分の区内共通買物・食事券、出産支援祝品として1万2,000円分のタクシー利用券(多胎妊娠の場合は2万4,000円分)が支給されています(区公式サイトで2026年7月時点も同額であることを確認済み)。本記事では現金給付・実費助成とは別枠として扱っています。上記の区以外でも、①〜③の共通給付(バースデーサポートを含む)は受け取れます。本記事で確認できた区以外にも、現金以外の商品券・祝い品や、本記事で未確認の独自助成を実施している場合があります。

深掘り①:都の事業だが、実施は区市町村ごと

まず土台となるのが、都が直接実施する赤ちゃんファーストです。出産後に育児用品やサービスを選べるギフトで、通常10万円相当。2026年1月1日〜2027年3月31日に生まれ、出生時点で都内に住所がある子どもは+3万円相当で、合計13万円相当になります。

これに加えて、バースデーサポートという第2の給付があります。第1子6万円・第2子7万円・第3子以降8万円相当が基準で、東京都の事業ですが実施主体は区市町村です。報道(2025年6月時点)によれば、2024年度は62自治体中61自治体が実施しており、2025年度からは必須事業となり全自治体で実施されているとされています。

ここで重要なのは、「都の事業だから条件も全区共通」ではないという点です。東京都公式も、区市町村によって支援条件・支援金額が異なると明記しています。前述の支給時期一覧のとおり、1歳・1歳6か月・2歳と時期が分かれるほか、新宿区のように健診受診やアンケート提出を条件にする区、大田区のように出生時期によって支給方法が変わった区、出生時期によって金額が変わる区もあります。

なお、都は0〜18歳の子どもに月5,000円相当を支給する「018サポート」や、2026年度の「子育て応援+」(15歳未満に1万1,000円)も実施していますが、これらは出産時の一時的な給付ではなく継続的・年度限定の手当のため、本記事では「妊娠・出産に直接関係する給付」に絞って比較しています。

深掘り②:引っ越し予定がある場合に確認したい「支給時期のズレ」

支給時期・条件が自治体ごとに違うことで、引っ越しのタイミングによっては受け取れなくなるケースが報じられています。たとえば「前の区での支給時期(1歳)を過ぎてから転居し、転居先の支給時期(2歳)にはまだ達していない」場合、どちらの区からも受け取れなかった、という事例です。逆に、転居のタイミング次第では前の自治体と転入先の自治体の双方で対象となる可能性があるケースも報じられており、都の担当者は二重支給を制限せず各自治体の判断に委ねているとのことです。

これを受けて、自治体側にも対応が始まっています。板橋区は「令和7年度より、都内自治体間の転出入により、転入前の都内の他自治体でバースデーサポートを受けられなかった方も、支給の対象となる」特例を案内しています。渋谷区にも同様に、令和7年4月1日以降に都内から転入し、以前の自治体で受給機会がなかった世帯向けの特例(複数の条件あり)があります。墨田区・葛飾区・北区の公式サイトでも同様の転入特例が確認でき、いずれも「都内の他自治体から転入し、転入前の自治体でバースデーサポートを一度も受け取っていない」世帯が対象です(都外からの転入や、期限内に自分の判断で申請しなかった場合は対象外)。

つまり、「引っ越すと必ず受け取れなくなる」わけではなく、転入特例が用意されている自治体も増えています。ただし特例の有無・条件は自治体ごとに違うため、引っ越しを予定している場合は、転居前・転居後どちらの区の制度にも、公式サイトまたは窓口で早めに確認することをおすすめします。

深掘り③:区独自の「実費補填型」は千代田区・港区・足立区

千代田区・港区・足立区の3区は、①〜③の共通給付とは別に、出産にかかった実際の費用から、出産育児一時金(原則50万円)を差し引いた自己負担分を助成する制度を独自に持っています。

  • 千代田区:最大31万円。出産費用の実費が高いほど助成額も上がる仕組みで、区内在住1年以上などの条件があります。
  • 港区:最大31万円(双子29万円・三つ子27万円)。出産人数が増えるほど1人あたりの上限は下がりますが、総額としては手厚い設計です。
  • 足立区:上限10万円。国の一時金50万円に「最大10万円まで上乗せ」という報じられ方をしており、他の2区より上限は低めです。

ここで注意したいのは、「最大31万円」はあくまで上限であり、誰でも一律にもらえる金額ではないという点です。実際の出産費用が一時金(原則50万円)を大きく超えていなければ、助成額はそれより少なくなります。

深掘り④:区独自の「一律現金型」は世田谷区・台東区・練馬区・目黒区

出産費用の実額にかかわらず、条件を満たせば定額がもらえるのがこのタイプです。

  • 世田谷区:出産児1人につき5万円。所得制限の記載はなく、区内在住であれば対象になります。バースデーサポート(6万〜8万円相当)とは別制度のため、それぞれの対象条件を満たせば両方の支援を受けられます。
  • 台東区:一律5万円。所得制限なしで、出産した区民全員が対象(申請できるのは産婦本人のみ)です。
  • 練馬区:第3子以降の出生で10万円。ただし第1子・第2子は対象外で、出生日前から1年以上区内に住民登録していることなどの居住条件もあります。
  • 目黒区:新生児1人につき2万円(新生児誕生祝金)。出生通知票の提出時点で区内在住であることが条件で、公式サイトに「お子さまが生まれた後に、目黒区へ転入された世帯は目黒区新生児誕生祝金の対象外です」と明記されています。

金額だけでなく、対象となる子どもの人数(練馬区は第3子以降限定)や居住条件(練馬区の居住期間要件、目黒区の転入除外)なども異なるため、単純な金額比較だけでは判断できません。

チェックすべきポイント(区を比較する際に)

チェック項目見るポイント
バースデーサポートの支給時期・条件1歳/1歳6か月/2歳のどの時点か、健診受診やアンケート提出が必要か(引っ越し予定がある場合は特に重要)
引っ越し時の特例措置転入前の自治体で受け取れなかった場合の救済措置があるか(板橋区・渋谷区・墨田区・葛飾区・北区で確認、他区は要確認)
区独自の上乗せがあるか実費補填型(上限まで必ずもらえるとは限らない)/一律現金型(対象範囲・居住条件に注意)

よくある質問

Q. すべての区で赤ちゃんファーストとバースデーサポートはもらえますか?
A. 赤ちゃんファーストは東京都の制度で、対象条件(出生時点で都内に住所があることなど)を満たせば23区を含む都内で利用できます。バースデーサポートも区市町村で実施されていますが、支給時期・金額・条件は自治体によって異なります。

Q. 区によってどのくらい差がありますか?
A. 「一番手厚い区」を一律に決めることは難しいです。区独自の制度には、出産費用の自己負担分を実費に応じて助成する制度(千代田区・港区・足立区)、定額を一律に支給する制度(世田谷区・台東区・目黒区)、多子世帯限定の制度(練馬区)があり、出産費用の実額や子どもの人数、住み続ける期間によって受取額が変わります。金額の大きさだけでなく、自分の家庭がどの条件に当てはまるかで比較するのがおすすめです。

Q. 独自の上乗せが確認できなかった区は、バースデーサポートももらえないのですか?
A. いいえ。区独自の追加ボーナス(実費補填型・一律現金型)が確認できなかっただけで、バースデーサポートや赤ちゃんファーストは通常どおり対象になります。念のため、お住まいの区の公式サイトで支給時期・条件をご確認ください。

まとめ

東京都の出産祝い金は、国の妊婦のための支援給付(妊婦給付認定後5万円+妊娠しているこどもの人数×5万円、単胎なら合計10万円)+都の赤ちゃんファースト(13万円相当)+バースデーサポート(第1子6万円・第2子7万円・第3子以降8万円相当が基準、自治体によって増額される場合あり)の3階建てが基本です。バースデーサポートは東京都の事業ですが実施主体は区市町村のため、支給時期・金額・条件が自治体ごとに異なり、引っ越しのタイミング次第では受け取れない、または特例で救済されるケースもあります。これに加えて、千代田区・港区・足立区・世田谷区・台東区・練馬区・目黒区の7区では、今回確認できた範囲でさらに独自の現金給付・出産費用助成があります(他区にも未確認の制度がある可能性があります)。引っ越しを検討している場合は、金額の比較よりも「バースデーサポートの対象時点・条件をまたがないか」「転入特例があるか」の確認を優先するのがおすすめです。

東京都のこども医療費助成については、こちらの記事でまとめています →https://www.childcare.marusuke-blog.com/tokyo-childcare-medical-support-2026/


出典

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